2013.01.12

サラの鍵

ドイツによって占領されていたフランス・パリでは、ユダヤ人狩りが行われていた。
突然連行されることになり、少女サラは幼い弟を押入れに隠し、鍵をかけた。
しかし、一家はすぐに家に戻ることはできず、悲惨な仕打ちを受けることになってしまう。

パリに住むジャーナリストが、過去の出来事を追う中でこの事件を知り、追いかける。
現代と過去が行き来して、次第につながってくる。

その中で、ジャーナリスト自身の家族のことや妊娠の話も出てくるが、
ずっと描かれているのは、家族の姿、そして命である。

ユダヤ人というだけで連行されて、屋内競技場に閉じ込められた時点で、異常さや緊張感が伝わってくる。
そこからさらに連行され、一家離散させられてしまう場面では、もう涙せずにはいられない。
映画で見ていても想像を絶する辛さだし、実際にそういう場に遭遇したら気が狂うだろう。

そういった中でも、心優しい人間はいる。
それがこの暗くて辛い映画の中で、唯一の救いである。

サラの鍵
監督:ジル・パケ=ブレネール
出演者:クリスティン・スコット・トーマス、 メリュジーヌ・マヤンス、 エイダン・クイン
収録時間:111分
レンタル開始日:2012-06-15



2013.01.12, 18:43 / ☆☆☆☆
サラの鍵 はコメントを受け付けていません

Comments are closed.