名もなきアフリカの地で
ナチスの迫害から逃げてきたユダヤ人一家
逃げた先はアフリカの地・ケニア
『ヒトラー ~最期の12日間~』のすぐ後に見たので
あの陰にこれがあるという繋がりが痛い
アフリカの人々の自然と共に生きる姿
一家に仕える料理人オウアの優しさと愛情が染みる
人種の問題じゃなくて自然をわかろうとする人を受け入れる
人間のゴタゴタよりも自然の厳しさを相手にする
そんな大自然と共生するケニアの人々が美しい
優雅な暮らしから一転して大自然に飛び込んだ一家
確かにいきなりあそこで暮らせと言われても
急には無理なのはよくわかるのだけど
そんな中でも子どもは徐々に馴染んでいく
旦那さんも徐々に馴染んでいく
なのになぜ奥さんは馴染もうとすらしないのか
そこは苛立たしかったけど
旦那さんの「それはユダヤを迫害するヒトラーと同じ」という指摘が言い得ていて
そこまでわかってる旦那さんはエライと思った
長いことを除けば良い映画
アフリカの地にも触れてみたいと思った
ヒトラー ~最期の12日間~
面白いとか興味深いとかいうんじゃなく
ずーっと顔をしかめて眉をひそめて見ていた
これがたぶん事実に即しているとして
ドラマ性はともかく
見て知っておいて損はないだろうと思う
ヒトラーの周囲にいる人々には洗脳された感じがなく
むしろヒトラーよりも多くの情報を知っているのに
なぜあそこまで忠誠を誓えたのか
その点はこの映画からは全くわからないのだけど
それもまた戦争という空気のせいなのか
地下の防空壕で戦争の当事者になりきれないヒトラー
そんな姿を描いたこと自体に意味があるのだろう
ゴッドファーザー
有名だし評判も良いようなので、観てみた。
渋い。渋い。暗い。怖い。渋い。虚しい。
繊細で厳しい雰囲気がものすごーく伝わってくる。
殺人・スパイ・マフィア系統の話は苦手なので
ちょっと話についていけず
テレビシリーズの映画化?と思ってしまうくらい
置いてけぼり感があった。
バッド・エデュケーション
スペインの情熱が、男同士のことに向かう。
そんな妖しい異世界が、狭い世界で繰り広げられる。
脚本、俳優、そんな芸術的な面が前面にあり、
牧師、生徒、そんな関係が過去にあり・・・。
見ていてこういう関係ってよくあること?と思ってしまうが
たぶんそんなことはないからこそ、ああいう展開をしていくわけで。。
性的趣向にとやかく言うつもりはないけど
女装をするとさらに別物になるような気がした。
いや、女装を否定するつもりもないんだけど、、、
セブン・イヤーズ・イン・チベット
登山映画ではなく、チベットの信仰の映画。
平和主義と、言うだけなら簡単だが、実践は難しい。
困った人を助けるという、単純な理由だけで
宗教上禁じられていた外国人を受け入れた。
ハラーはダライ・ラマに知識を与え、
信仰や考え方について教わる。
登山中に離婚を言い渡され、まだ見ぬ息子には拒絶され、
絶望の中で拠り所がなく彷徨っていたのだろう。
平和を愛する心があふれたチベット。
確実にハラーの心の棘も柔らかくなっていった。
ダライ・ラマとの心の交流を通じて。。
平和を愛する心に素直に感動し、
戦う意志のない者に戦争を仕掛ける残酷さを見た。
人を憎むことすら知らない人を殺そうとするなんて・・・
イン・ザ・プール
ずーっと静かな笑い。
静かなんだけど、練られた、着実な笑い。
監督の三木聡がシティボーイズの脚本・演出をやってると知り、妙に納得。
変な人間って世の中にたくさんいて、
そのうちどれだけの人が精神科に行こうって思うか?
そう考えると、あんな人々はほんの端くれでしかなくて、
人間っておもしろいな、かわいいな、と思うのだった。