2012.11.03

少年と自転車

親に見捨てられてホームで暮らすことになった少年シリルは、
父親がいつか迎えに来るはずと、ホームを脱走して会いに行ってしまう。
そこで出会った女性サマンサに里親になってもらい、週末だけホームの外で暮らすが、荒れた性格は直らない。

考えさせられる話ではある。

親に捨てられて、心がすさんでしまうのは仕方ない。
けど、自分を助けてくれる人のことまで傷つけ続ける必要はないんじゃないかな。

サマンサは彼の里親になって助ける側になるが、手に負えてない。
シリルのことを叱る恋人ジルのことを非難し、簡単に恋人と別れてシリルを選ぶ。
叱ってあげたほうがいいこともあるのに。

すさんだ心のまま、善悪の判断もできないでいるシリル。
同じくすさんだチンピラ青年の言いなりになって犯罪に手を染める。

もう一度、今度はお金を持って父親に会いに行って、きっぱりと捨てられる。
自分が被害者になるような出来事に遭遇しても、もう手を上げることはなくなった。

それはそれで、将来が心配になる。
信じてくれる人のことを裏切り、信じる人に裏切られ、信じなくていい人のことを信じてしまう。

いろいろ背景が見えないまま進むのでわかりにくいが、人生そんなものかもしれない。
強く生きてくれ。

少年と自転車
監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ
出演者:セシル・ドゥ・フランス、 トマ・ドレ、 ジェレミー・レニエ、 ファブリツィオ・ロンジョーネ
収録時間:87分
レンタル開始日:2012-10-05



2012.11.03, 19:53 / ☆☆☆
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