2010.06.14

愛を読むひと

15歳の少年と36歳の女性の恋愛。
互いを求め合うことと、本を読んで聞かせてること。

静かで熱い関係は、突然彼女がいなくなり終わったが、
思いがけない形で再会してしまう。
 
 
年齢差の愛の物語だけではなかった。
後半になってだいぶ様子が変わる。

前半はそれこそ二人の愛だけが描かれて、
マイケルを大人の男にしてあげるハンナが、
少年を弄んでるようでなんとも^^;

マイケルにとっては彼女が全てだけど、
ハンナにとってはそうでもないように見える。

子どものときの1日と、
大人になってからの1日は、濃さが違うからかな。
 
彼女がいなくなって取り乱すかと思ったが、
意外にも冷静なマイケル。

彼女から卒業することで、
大人になったようにも見えて不思議。
 
あんな形で再会、というか、
彼女を見つけてしまうとは、想像してなかった。

そして助けなかったこと、助けられなかった、というべきか、
見捨てた、というべきかわからないけど、
行動をとることができないところにイライラした。

真実を明かすことは、二人の関係をバラすことになり、
そうしたら彼女の刑は軽くなるだろうけど、
その後の自分がどう生きていけばいいかわからない。

結局何もできないのが、坊やなのだ。

溺れてしまう真っ直ぐさと弱さ、
打ち明けられない弱さ、陰から支える健気さ。

誰も強くない。

そういうところに共感してしまう。
 


2010.06.14, 22:59 / ☆☆☆☆☆
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