2008.11.22
アヒルと鴨のコインロッカー
大学生になり仙台に越してきた椎名が、
アパートの隣人に奇妙な計画を持ちかけられる。
タイトルから、変なファンタジーかと思ってしまっていたが、
予想以上におもしろかった。
前半はのんびりしているし、
これは妄想?ホント?とよくわからない話の連続に、
退屈なファンタジーかと思いかけていた。
アパートに住むブータン人が抱えている問題を解決する、
それが意味することが、後半にグイグイ判明してきて、
その辺がいちばん入り込めた。
その段階になってからは、過去と現在を交互にせず、
一気に過去の話に突入して現在までつなげてくれたのが、
おもしろい部分に集中できて、よかった。
大学生のときって、それまで予想してなかったことがいろいろ起こり、
そういう環境をある意味当たり前だと思って受け入れてしまう。
椎名のそんな状況と、一連の出来事。
ふわふわしているようでいて、暗く重くつながっていたりする。
細かいところは気にしないほうがいい。