2022.04.03
コーダ あいのうた
家族の中で自分だけ耳が聞こえるルビーは、小さい頃から家族の手話通訳をしてきた。 ルビーは高校生になり、気になる男子が選んだ合唱部に入部。 ひそかに歌うことが好きだったルビーの歌には魅力があり、音楽大学への挑戦を勧められる。 しかし、漁師である家族の手話通訳をする人がいなくなるため、葛藤する。 手話がこんなにも感情豊かに伝えられるんだと、 言葉なんだしそりゃそうなんだろうけど、そっちの世界もすごいなというのが率直な感想。 音はなくても、うるさいくらいに、コミュニケーションが活発。 でも、歌となると、しかもその上手い下手なんて、全然わからないわけで。 音がなくなったとき、それを実感して、あぁ自分は何もわかってなかったんだなって思った。 自分がいないと家族が・・・という気持ちと、でも自分の人生は・・・?という気持ちと、 その両方がよく理解できるだけに、辛いし、感情のぶつかり合いで涙出るし、 感情が忙しくて大変な映画だった。 親のほうも、心配なのと、傍にいてほしい気持ちとゴチャゴチャなんだろうけど、 やっぱり子どもの幸せを願ってるし、わかってはいるんだよね。 聞こえないことだって自分ではどうしようもないし、 周りがみんな聞こえなければ、自分だって特別扱いされずに済むわけで。 マイノリティであるが故の辛さ。 分かり合いたい気持ちに飲み込まれた。 すごい映画だったし、アカデミー賞作品賞も納得。 お父さんが助演男優賞で、さらに脚色賞受賞か、すごいわ。 題名の“CODA”は、 “Children of Deaf Adults”(耳の聴こえない両親に育てられた子ども) だそうだ。 https://gaga.ne.jp/coda/ 監督 シアン・ヘダー 出演 エミリア・ジョーンズ、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、マーリー・マトリン