2013.02.23

ローマ法王の休日

ローマ法王が亡くなり、新しい法王を枢機卿が投票で決める。
何度もやり直した結果、選ばれたのは世間のほとんどの人が予想していなかったメルヴィル。
神の思し召しだからと引き受けるが、重圧に耐えられず、民衆への挨拶を逃げ出してしまう。

現ローマ法王が引退するということで、ちょっとタイムリーだったかも。
今までは亡くなってから新しい人を選ぶことがほとんどだから、今回のは珍しいけど。

枢機卿たちが、かなり人間的。
それは人間なのだから当たり前なんだけど、おじいちゃんたちの寄り合いみたいな雰囲気。
ただ、いろんな国の代表がいて、日本人も描かれていたのがちょっと意外だった。

選ばれたメルヴィルも、かなり弱さを見せる人間。
立場的には、今までだって多くの人の前に立ってきただろうに、それでも重責に耐えられない。

その気持ちはわからんでもない。
でも、けっこう身勝手に逃げ出すので、なんでこの人が枢機卿なんだろう?とか考えてしまったりする。

コメディでもないし、「休日」といえるような楽しい日を送ったわけでもない。
ずっと辛い気持ちが描かれ、それに自身が徐々に向き合っていく姿を描いている。
応援する気持ちと、そこまで逃げなくてもと思う気持ちが両方。

ローマ法王の休日
監督:ナンニ・モレッティ
出演者:ミシェル・ピッコリ、 イエルジー・スチュエル、 レナート・スカルパ、 マルゲリータ・ブイ、 ナンニ・モレッティ
収録時間:105分
レンタル開始日:2013-02-02



2013.02.23, 18:57 / ☆☆☆
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