2011.12.17
ブラック・スワン
ニューヨークのバレエ団に所属するニナは、間違いのない完璧なバレエを踊る。
新作の「白鳥の湖」では白鳥だけでなく、男を誘惑する黒鳥を踊らなければならない。
主役を射止めたものの、誘惑的な魅力を出すことができず、プレッシャーから幻覚に苦しむ。
自分自身がうまく踊れるかどうか、というプレッシャーだけじゃない。
周囲のダンサーは皆、自分のポジションを狙ってる。
ライバル、という言葉で表現できない怖さがある。
自分の母親も元バレエダンサーで、協力的・・・なはずなんだけど、
自分が成し遂げることができなかったことを娘が達成するのが憎いのかもしれない。
単純に主役のプレッシャーだけではないのだ。
そこに、真面目すぎるほど真面目なニナが、性的な魅力を出さなければならない。
経験もなさそうな彼女に、いろいろ教え込もうとしていたのが、本当なのか幻覚なのか、
もはやそれすらわからなくなっているので、誰も信じられない。
どこが本当でどこが幻覚かわからなくなり、見ていて怖い。
バレエの映画というよりは、その周りの人間関係を描いたもの。
プレッシャーとストレスと妬みがドロドロとしていて、その怖さが黒鳥を引き立てる。
怖いけど、迫力があるけど、怖い。
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演者:ナタリー・ポートマン、 ヴァンサン・カッセル、 ミラ・クニス、 バーバラ・ハーシー
収録時間:109分
レンタル開始日:2011-09-07