2009.11.29
路上のソリスト
LAタイムズの記者スティーブは、
ホームレスが演奏するバイオリンに興味を持ち、彼の人生を記事にする。
記事にするだけではなく、
彼の才能を世の中に見せたい、彼の生活を良くしてあげたい、
と、あれこれと世話を焼いてしまう。
これが実話だというから、驚いた。
実話ベースの話にしては、淡々としすぎてなくてよかった。
家に住むこと、仕事をして収入を得ること、
それが良いことだと信じて疑わないスティーブは、
路上で暮らしたいという彼に耳を貸さない。
そんなシーンが最初っからずーっとだから、
もうちょっと他人の気持ちを考えてやれよ・・・と、
見ていて辛くなる。
良い話を持っていったときに、
飛びつくのであれば、問題ないと思う。
だけど、家で暮らしたくないと言うからには、理由があるはず。
その辺の事情はあんまり深追いしないんだな。
記者なのに・・・。
ただ、無理やり与えたものが、彼を救っていたことも事実。
気持ちを尊重するだけではなくて、時には強引さも必要ということか。
その辺はちょっと考えさせられる。
病気が原因で路上に行ってしまうと、
自力でそこから抜け出すことはできない。。
ロサンゼルスに9万人はいるというホームレスの中に、
どれだけの物語があるんだろうか。