2008.11.01
いつか眠りにつく前に
死期が近い老婦人が、娘たちも知らない男の名前をつぶやき、
最初の過ちといって後悔する。
娘が気にする過ちとは何なのか、過去の記憶の物語。
こういう恋愛は、ありふれたものかもしれない。
でも、人生を振り返ったときに、そこだけ鮮明になるような、
辛い感情までありありと思い出されてしまうのは、
ホンモノだったということだ。
本気だったということと、それに伴う後悔。
それを心の奥底にしまいこんで生きてきて、
病床で古い親友と語って、やっと、後悔ではなくなった。
それがなかったら、後悔のままだったんだろうな。
本気なんだけど、うまくいかない。
それが切ない。