2020.12.28

風をつかまえた少年

マラウイの田舎で暮らすウィリアムは、ラジオを修理したり、機械いじりが好き。
念願の学校に通えるようになり、先生の自転車のランプで電気は作れると知る。
干ばつで餓死する人が多い中、祈祷でどうにかしようとする文化の村で、
電気を使ってポンプで水を引くことを計画し、発電機を自作する。

実話ベースというのがスゴイなと思う。
ついでに、井戸には水があるのに、畑に撒いてなかったのは何で?とも思う。

大人たちが、短絡的な思考回路で、目の前のことに今できることしかしないから、
水を汲んできて撒くなんて考えなかったのか?んー。

政府が食料を配ってくれるのを待つという考え方だし、
やっぱり何も考えなかったんだろうな。

で、そんな大人に長期的視点が全くない村で、
発電機を作るなんて発想を信用してもらえるはずもない。

学校だってお金のある人が行くところであり、
学習したことを何かに活用するという考え方もなくて、
ただ、学校に行っておけば就職できるらしいという理由で存在してるだけ。

学んで、身につけて、活用する。
それができたのは、学費未払いで退学させられたウィリアムだけだったのだ。

ちゃんと小さい仕組みで試してから、大きいものを作るという、
ちゃんとした考え方を持っているところが素晴らしい。

発電機を作るって言ったって、その部分は自転車のものを流用してるだけで、
自転車を漕ぐ部分に風力を使っていて、自動化したということだ。

そうすると、知識というよりも、活用する力や行動力の話。

考えることをやめた大人たちに囲まれていたら、それが難しいのもわかる。
村にウィリアムがいてよかったね、と思うのみである。

風をつかまえた少年(字幕版)
1時間53分2019
監督
キウェテル・イジョフォー
出演
キウェテル・イジョフォーマックスウェル・シンバリリー・バンダ

2020.12.28, 18:29 / ☆☆☆☆☆
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