2006.12.02

海を飛ぶ夢

四肢麻痺の男性が望む、尊厳死。
難しいテーマである。

生かされるべきで、生きることが義務なのか、
生きることは権利であり、意志により放棄できるのか。

家族に迷惑をかけるだけ、愛する者を愛せない、
そんな人間としての葛藤から、死を強く望んだ。

生きたいように生きて、死にたいように死ねばいい、
と、簡単に言える問題ではない。
生まれてきたのは両親がいたからであり、
死ぬときまでに、多くの人間と関わってしまっている。

ひとりで簡単に決められる問題ではない。

だが、ひとりで決めたのではなく、周囲の理解があった。

空想の世界でしか動き回れなかったが、
何人もの女性に愛され、
親にも兄の家族にも、愛された。

いくら愛されても、それは愛してくれる人を悲しませるだけだと、
勝手に決め付けていた。
それがただの傲慢なのか、頭の中で考え抜いたことなのか、
それは28年もの間、動けなかった人間であることを考えると、わかること。

何が愛か、どうやって死ぬべきか、テーマは重い。
 
 


2006.12.02, 01:07 / ☆☆☆☆
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