5/5: イスタンブールの博物館
イスタンブールまで深夜バスで12時間。
今度こそバスの中でガッツリ寝るぞ!って決めていた。
前も決めていたけど、今度は最初に隣の席は空いていたので寝やすかった。
最初は1時間おきに起きてしまったりしていたけど、
足の位置を変えてから、2時間眠れたりして、少しコツがわかった気がした。
窓側の席だったので、左足は壁のでっぱりに乗せることができたが、
右足が地面に届かなくてつらかったので、右足を組んであぐらみたいにしてみた。
(ホントは靴を脱いじゃいけないらしいけど、また脱いでる)
この体勢は足が届かなくて膝が痛くなるってこともなく、
体重がおしりだけにかからなくて済むので痛くなく、なかなかイイ感じ。
途中で3時ごろに停車したとき起こされたから、
着いたのかと思ってIstanbul?って聞いたら、食べる仕草をされた。
ちょっと長い休憩だったらしい。
でもこんな時間に食べたくはなかったので、首を横に振ってまた寝た。
5時半ごろ人がたくさん降りたところがあって、慌ててキョロキョロしていたら、
お前は座っとれ、という仕草をされたので、違うことがわかった。
ちゃんと見ていてくれてありがとう。
8時ごろカーフェリーで少々移動したから、もう着くかなと思ったが、そこからが長かった。
だんだんと人が降りていくので、不安でもう眠れなかった。
初めて車内サービスでジュースとケーキをもらって、朝食代わりに食べて目を覚ました。
じーっと外を見ていたら、Istanbul Otogalって書かれたゲートをくぐった。
やっと到着だってことがわかった。
アナウンスとか全部トルコ語(?)でわからないけど、ここだけはターミナルって聞こえた。
ちゃんと降りて荷物を受け取って、さぁどこへ行くべきか?と地球の歩き方を広げる。
ものすごく黒い空だが、幸い雨は降っていない。
オトガルから市内までバスが出てることが多いって記述は見たことがあったけど、
どうやらシャトルバスがあるような雰囲気ではなかった。
ちゃんと読んだら、メトロの鉄道で市内まで出て行けるって書いてあった。
そこでメトロの駅を探したが、現在地が地図のどこだかわからない。
地図と周囲を見比べていたら、近くにいたおっちゃんたちが集まってきちゃったので、
Metro stationって言ったら、連れてってくれた。
地図を見ると、円を描くようにバス乗り場の待合室が並んでいるのだが、
到着したバスは円の外側に停車していたようだった。
内側に回ればその中心にメトロ駅があるのだ。
見よう見まねでジェトンというコイン型の切符を買い、(1.75TLで降りるまで一律料金)
どっち方面かちゃんと地球の歩き方の路線図をたどって確認。
意外にスムーズに乗ることができた。
とりあえずその終点まで行って、別の路線に乗り換えればいいらしい。
乗換のところは「徒歩」って書いてあった。
その徒歩の部分がよくわからなくて、ちょっと時間を食ってしまった。
M1と書いてあったのが普通の電車で、T1と書かれていたのが路面電車らしい。
その違いにもっと早く気付いておけば楽だったかもしれない。
電車の駅を探してもなくて、駅があるはずの場所はバス停・・・?で迷った。
正解は、バスが通ってる大きな道路の真ん中に走ってる路面電車だった。
それに気付いたら、あとはまたジェトンを買って、正しい方角のホームで待てばいい。
やたら混んでる電車がやってきたが、日本人らしく頑張って乗り込んだ。
途中、バザール前の駅でたくさん降りて、座ることができたので、駅名を確認。
予約していたホテルの最寄り駅が中間くらいだったので、
どの駅で降りようかちょっと迷ったけど、メジャーそうなほうにした。
また流れに乗って降りた。
そこからは地図を片手に、ブルーモスクをまず目指し、
その次は地図に×印をつけておいたホテルを目指して進む。
ちょうどページの境目で地図が見にくかったけど、なんとか到着。
ヤンキー風の兄ちゃんが宿の人らしく、予約のプリントを渡した。
それからコーヒーをもらって、部屋に案内してもらった。
最上階に建て増ししたような4階で、階段は息が切れた。
鍵の掛け方がちょっと難しくて、また兄ちゃんを呼びに下まで行ったりしたけど、
洗面所が生乾きのにおいがする以外は特に問題なく、
少し着替えたりして、すぐに出発。
天気が悪いので、屋外の写真はきっと悲しげになってしまうから、
今日は天気に関係なさそうな博物館巡りをすることにした。
アラスタ・バザールを抜けてまっすぐ行けば良さそうだったので、
地図を片手に歩いていたら、見たことのある顔。
カッパドキアのツアーで一緒だった人たちに会った。
女性二人組と若夫婦。
みんな似たようなルートで移動してるもんだね。
まず国立考古学博物館に行こうと、地図を見ながら歩いていた。
お土産屋さんかどっかのおっさんが声をかけてきて、
どこに行くのか?と聞くから、博物館って答えたら、今日は閉まってるとか言ってきた。
No! と言って、さよなら。
なんでそんなウソをつくんだろう。
誰も得しないのに。
やっぱりカッパドキアは良かったな~としみじみ。
考古学博物館は、さすがに展示品が多くて、見応えがあった。
肉体や服を写実的に模ったギリシャの彫刻や、それより昔のローマ時代のもの、
土器、青銅の道具など、さすがに歴史が古い。
そうだよな、トルコが世界の大部分を制していた時代もあったんだよな。
ホント歴史の知識がないことが残念だった。
ギリシャ神話とキリスト教って関係あるんだっけ?
やっぱりここでも、顔の部分を壊されているものが多かった。
2時間ほどいて、今度はアヤソフィア博物館。
こっちは建物は1つで部屋も1つなんだけど、圧倒された。
(先にこういうことを書くのもなんだが)イスタンブール観光で一番気に行った場所だ。
ものすごい広い舞踏会場みたいな大広間があって、そこには柱がない。
そのことに驚き、感心した。
半球型のドームになっていて、上のほうにも装飾が施されている。
2階部分にも上がることができた。
親指を入れて、手をくるっと一回転させると願いが叶うっていう柱があって、
ちゃんとくるっと一周させておいた。
さぁ願いよ、叶え!
キリスト教の装飾が、イスラム教の時代には塗りつぶされて、それを一部復刻したらしい。
いろんな宗教背景があるらしい。
1時間ほどいて、もう16時くらい。
次の博物館に入ってもすぐに閉館になってしまうので、食事にすることにした。
朝に車内でもらった小さなパンケーキ以来の食事。
アラスタ・バザールというちょっと高そうなお土産屋さんが並んでるところで、
食べたいなってもの(バクラワというパイのハチミツ漬)があったけど、
値段を聞いたら 7TLと言われて、高いと思ってやめた。
もうちょっと安そうなレストランを探そうと、ホテルのほうに歩く。
あんまり高そうじゃないレストランを発見。
店先にナスと肉をはさんだやつ(パトゥルジャル・ケバブ)があったのが気になり、
そこのメニューを見せてもらったら、さっきのバクラワも5TLであった。
ここに決定。
2階にも部屋があると言われて行ってみたら、外の屋台っぽい雰囲気と違ってキレイ。
ちょっと一人でいるのが寂しくなるけど、まぁいい。
先ほど書いた2つと、あとはまだ見かけてなかったアイランという飲むヨーグルトにした。
アイランはちょっとしょっぱいけど、思ったより強くない。
甘かったらデザートと一緒にって気分だけど、これは確かに料理に合わせて飲むものだ。
ナスと肉も、サラダとライスが付いてきて、なかなか大量でビックリした。
はさんであるので、全体が肉というわけではなく、むしろ野菜が大量なわけだ。
と、自分に言い聞かせて、残さず食べた。
肉がラムだったので、モロッコを思い出してしまって、またさみしくなった。
パンも大きくて気になっていたが、お腹いっぱいで食べられず。
バクラワは見たまんまの味だった。
甘くておいしいんだけど、味が単調なので、飲み物がないと飽きる。
チャイと一緒に食べたらおいしそうだ・・・もしくはブラックコーヒーかな。
しっかり満腹になったが、まだ18時。
食後の散歩ということで少し歩く。
やっぱり寒い。
特に目的もなかったが、トラムの線路沿いに歩いたら、けっこう栄えてた。
バクラワを売ってる店もたくさんあった。
そのままグランドバザールまで歩いて、少しだけ中を見て、帰ってきた。
帰りがけに、またカッパドキアのツアーで一緒だった人に遭遇。
アジア方面のほうがお土産は安いということを言っていた。
今日は2日ぶりにホットシャワーだし、足を伸ばして眠れるのが楽しみ。
だいぶ早めに帰ってきたけど、そういうのが今日の幸せだ。
明日は、グランドバザールと、トプカプ宮殿と、ブルーモスク。
それだけ回ったら明日はそれだけで終わるな。
日記を1時間くらい書いてた気がするが、まだ21時過ぎ。
この部屋はネットが使えなさそうなので、
明日は公園のFree Wifiと書いてあったところに行ってみよう。
明日は晴れるといいな。
ボトル
今日みたいな暑い日に、いちいち飲み物を買うのはもったいないなと、今さらボトル購入。
400ml のスリムタイプで保温できるやつ。
会社の日はいつも100円ちょいを飲み物に使ってるので、
その回数が減れば、2,3ヶ月で元は取れるだろう。
http://www.tiger.jp/products/outdoor/mmp_m.html
スケッチ紀行
ダヤンのスケッチ紀行 モロッコへ行こう
著: 池田あきこ
モロッコを姉妹で旅行した著者が、
各地でスケッチしたものを元に日記を書いた感じの本。
写真じゃなくてスケッチってのも味があるな。
行った場所とか文章とかは、特別なものではない。
ホント普通に10日くらい旅行に行った雰囲気。
だから、スケッチってのもありなんだなって思った次第。
けど、写真の代わりに描こうと思ったら、なかなか前に進めないか。
ここに描かれているのは10年近く前のことなのか、今とはだいぶ違うような気もする。
ケータイが普及してないとか書いてあったし。
トルコ、モロッコ、南イタリアのシリーズにするつもりが、
モロッコだけが濃すぎて単独になったらしい。
やっぱモロッコって濃いよね。
懐かしいな。
行きたいな。
マイネーム・イズ・ハーン
イスラム教のインド人リズワン・ハーンは、アスペルガー症候群。
弟がアメリカで成功を収めていたため、母の死後、アメリカに渡って生活を始める。
仕事先の美容室で、ヒンズー教のインド人マンディラに恋をし、やがて結婚する。
しかし、9.11以降、イスラム教徒に対する強烈な差別が始まり、全てが変わってしまった。
見る前の期待を大きく超えて、壮大な映画だった。
これがアメリカが制作したものだったら嫌味だと思うが、インドが作ったもの。
しかも、インド映画特有の歌とダンスを完全に封印し、想いを伝えることに専念した映画だ。
・ アスペルガー症候群
・ イスラム教 vs. ヒンズー教
・ アメリカ vs. イスラム教
差別と偏見に立ち向かう姿を描いている。
しかし、戦うのではない。
自らの行いで乗り越えていくのだ。
ハーンは一度聞いたことはしっかり覚えて実践できる。
母が、人間には良い人と悪い人の2種類がいるだけで他に違いはない、と教えたことで、
ハーンは、宗教に関する偏見もなく、誠実に良い行いだけをするようになった。
マンディラも、ハーンと同じように心の素直な人で、
アスペルガー症候群に対する偏見もなく、イスラム教の彼のことも自然と受け入れていた。
そんな素直な、どう考えても善人な彼らが、
9.11以降ハーンという姓のせいで地獄の苦しみを味わうことになるのである。
マンディラから言われた一言をただ実践するためだけに、ハーンは動き出し、
その彼の行動力が実を結んでいくのだが、その過程もいい。
前半はアスペルガー症候群がテーマで、後半はイスラム教差別がテーマである。
どうしようもないことに対して屈せずに進んでいく強さがある。
すごい悔しい思いがずっと流れているが、ハーンの行動から前向きな気持ちをもらえる。
平塚
トルコ土産を渡しに実家に行ってきた。
到着する直前で妹と遭遇し、甥っ子と共に来てるらしいことを知る。
着いたら、母と甥っ子が遊んでいた。
遊び始める前に、先に祖母のほうにお土産を渡しておしゃべりしてきた。
やっぱり旅行の話と結婚しないの?的な話だった^^;
甥っ子くん、先週会ったはずなのに、まだ覚えられてないようだった。
いや、ボールを投げてきたのは微妙に覚えてるのかな?
先週よりも歩くようになってたような気がしたのは、気のせいだろうか。
なんか言葉の種類も増えてる気がした。
次に会うときにはまた変わってるんだろうなぁ。