ノルウェイの森
ノルウェイの森
著: 村上春樹
中央林間に住んでいた頃、
大和図書館に置いてある村上春樹は全部読んだ気がする。
だが、ノルウェイの森は置いてなかったし、
実家にあるのを知っていたので買うこともなかった。
映画化されて話題になったのをキッカケに、
実家から借りてきて、上下巻とも、一気に読んでしまった。
100%の恋愛小説、と帯に書かれているように、
それ以外の何者でもないと思う。
生と死、性、そして精神的なもの。
混み入った事情で、理解されない関係。
世の中に対する諦めの感情がベースにあり、
達観した傍観者でありつつ、複雑な事情の当事者でもある。
青春だよな。と思いながら読んでいたのだけど、
それは若者だけのものじゃなくて、
大人になっても本質的には変わらないんだろうなって思う。
世の中の誰もが変であるということを認識するかどうかが重要な要素。
私自身が変わった存在であると認識してることで、
随分すっきりと腑に落ちる部分があるのかもしれない。
映画、どうしようかな。
この流れで見に行ってしまおうか・・・
でも、松山ケンイチ以外、イメージ合わないんだよな・・・
初詣: 身代不動尊
初詣は明日行こうと思っていた。
今日は何も予定がなかったが、
一日中ずっと家にいると滅入ることはわかっているので、
とりあえず外に出ることにした。
ポストと電器屋さんしか目的地は決めていなかった。
少しでも長く外を散歩できるよう、
その2つを大きくグルッと周って帰ってくるつもりだった。
駅から裏手の、普段はヒトケがない通りで、
何故か今までに見たことないくらい多くの人がいた。
気になって、後をついていった。
もし何もなくても、ユニクロに寄って帰ればいいか、と思った。
今まで曲がったことのない方向に集団が曲がっていき、
やっと正体がわかった。
身代り不動尊だ。
駅にも大きく書いてあるので存在は知っていたが、
まだ行ったことはなかった。
交通整理もされるくらい大盛況でビックリした。
参拝だけだったけど、なんか新年になったことを実感した。
電気ひざかけ
こたつを検討していたのだけど、場所を取るので悩んでいた。
とりあえず見に行ってみたら、電気毛布と一緒にこれが並んでた。
場所を取らないし、確実に足が暖まるので期待して購入。
実際に使ってみたら、幸せな暖かさだ。
これで足が冷え切って眠れないこともなくなる。
ベルサイユの子
生活保護も受けられない若い母親と、幼い男の子エンゾ。
迷い込んだ森の中で暮らすホームレス・ダミアンに出会い、
彼のところにエンゾを置き去りにする。
見ていて痛い話である。
何百万人も失業者がいるフランス。
保護政策も間に合わず、ホームレスになるしかない。
早くもそんな社会に諦めをつけた人々が、
ベルサイユ宮殿の森に隠れ、ホームレス生活を送っていた。
ダミアンの男臭さがカッコイイ。
エンゾにも素っ気なく接していたのに、だんだんと父親の顔になる。
子どもがいることが支えになることもあるはずだけど、
極限の状態では、働く上での障害になる。
それが悲しい。
母親も、ダミアンも、仕方なかったのだと思う。
だからこそ、苦しい。
ダミアンを演じていた俳優ギョーム・ドバルデューは、義足だったらしい。
足を引きずっていたのは演技ではなかったようだ。
そして、2008年に37歳の若さで亡くなっている。
あんなにいい身体してても健康ではなかったようだ。
見終わってから、映画から受けた苦しさと、
ギョーム・ドバルデューという俳優を知ったことの苦しさがあり、
なかなか暗い気分になってしまった。