2024.08.11
ブルーピリオド
特にやりたいこともなく、飲んだりタバコ吸ったり、朝まで遊んだり、 なんとなく不良な友だちとつるんでいた高校生の矢口。 そんな生活だったけど、成績は良かった。 美術の課題で悩んでいたときに美術部の生徒と知り合い、急激に絵にのめり込んでいく。 絵を描こうと思ってから2年で芸大合格。 そんな都合のいい話でもあるけど、なかなか熱くて良い映画だった。 もちろん最初の一歩はうまく描くことだけど、 そこから先は、ただ上手に絵を描くのではなくて、自分の中にあるものを表現することにシフトしていく。 そこにシフトできる人というのがおそらく一握りなんだろうなと思う。 そして、そこから先が過酷。 認められないと、自分自身を否定されたような感覚になってしまい、自暴自棄になる。 そういう姿を見ていると苦しいけど、でも眩しいし、羨ましい。 中学の頃、帰宅部になってから美術の授業の課題を放課後にやったりしてたけど、 そのときに美術の先生がふらっとやってきて、美大受けるの?って聞いてきたことあったな。 いや、受けないですけど・・・ってあっさり言ってしまったけど、 そのくらいのタイミングで決めてる人もいるんだろうな。 決めてたら、人生変わっただろうな。 進んでいたか、挫折して苦しみながら別の道を探したか、わからないけど。 そう考えると、敷かれたレールから逃げることしか考えていなかった自分が、 自分のやりたいことを見つけるなんて無理だったろうな。 今でもまだ自分がやりたいことなんて見つかってないし。 だから見つけて進んだ人のことは本気で尊敬するんだよな。 と、いろいろと頭と心が動く映画だった。 ストーリーはシンプルでストレートなので、興味がない人には退屈かもしれないけど、 私はこうやっていろいろと出てきたので、楽しい時間だった。 それにしても眞栄田郷敦、雰囲気変わったな。 野暮ったさが薄くなって精悍さが増した気がする。 ブルーピリオド https://wwws.warnerbros.co.jp/blueperiod-moviejp/