2015.08.09

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

自分で選んだ本じゃなく、会社の関係で読んだ。
思ったよりボリュームがあって、Kindleの情報で出ていた通り、6時間以上かかってしまった。

スタートアップ企業においてCEOがどういった役割を果たすべきなのか、
どういった難しい問題が出てきて、どういったことに注意して対応していくべきなのか、
そういった起業家向けのアドバイスが書かれた本だった。

どういう人材が必要か、解雇を宣告しないといけない場面でどう対応するか、
そこに割かれた分量が多かったように思う。

当然感情だけで動いてはいけないけど、相手の感情を無視して行動してもダメ。
そういった論理的な部分と人間的な部分のバランスが求められる。

映画『マイレージ、マイライフ』のように解雇を外注できない、というところは思わず笑ってしまった。
某I社がやっていたことは、まさにあの映画のようなことだったけど、
確かにスタートアップじゃできないくらい、人間的な部分を排除したマニュアル作業だった。

必要な知識や経験は、仕事だけから得られるものではない。
人生のどこかの点で得た経験が、想像以上に役に立っていることがある。

だからこそ、自分の仕事上の専門知識に固執してはいけないし、
相手の立場になってモノを考える力、理解しようとする視点が必要となる。

スタートアップ企業は、全員が会社の全てに少しずつ関わっている状態が普通。
他人を見かけや肩書きだけで判断してはいけないし、
自分自身も、肩書きや権限、縄張り争いなんてことに労力を費やしてる場合じゃない。

そうなりかけたとき、例えば、社内のチーム間で対立が生じたときは、
相手の立場を理解するためにリーダーを交換するのも手だというアイデアには納得。

社内のゴタゴタは置いといたとしても、
とにかく顧客にはワクワクする価値を提供しないといけない。
言われたことをやってるだけでも、やりたいことをやってるだけでも、ダメ。

本当に喜んでもらえること、本当に解決すべき点は何かを考えることに時間を費やすべき。
逆に、そこまでを提供できるようでないと、スタートアップである意味もない。
言われたことをやるだけだったら、単に受託開発でいいわけだし。

何かをし終わったと思っても、やり残していることというのはあるもので、
それこそが今後のために大事なことだったりする。
振り返る時間を必ず確保すべし。

毎日が最後の日だと思って生きていれば、手を抜かないし、
自分の行動を正しく実行しようとする力になる。

自分の意識でどうにかなる部分もあるけど、
単純にセクハラやパワハラを禁止するということが、正しい行動を意識づけることにも繋がったという。
自分と他人で共通の基準を持つというのは、それはそれで大事なことだ。

自分で起業するわけでないにせよ、スタートアップに属している以上、知っておいて損はない。

 


2015.08.09, 23:54 /
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2015.08.09

6才のボクが、大人になるまで。

母と姉とヒューストンで暮らす少年メイソン。
彼が大人になるまでの12年間、母は何度か再婚をし、自分にも姉にも恋人ができ、成長していく。

12年間の成長を、実際に12年間かけて同じ役者が演じるということで、
最初にこういうストーリーを描いていたのかどうかはわからないけど、時の流れを実感できておもしろい。

ゲームばかりやっていた少年だからといってIT系に進むというわけでもなく、
インドアな性格だからだといって、女の子にモテないわけでもなく、
親が離婚と再婚を繰り返したからといってグレるわけでもなく、
人の成長ってわからないもんだなーというおもしろさ。

誰かの人生というのは、凝縮すればそれだけで映画になるくらい、いろんなものが詰まっている。
そういうことを思わせてくれるという意味で、深い。

どういう結末なんだろうと気になっていたが、特に大きな区切りはない。
人生において1つの大きな区切りである親離れ子離れで映画は終わるが、人生はそれからも続く。

親子が中心である時間の過ごし方から、社会に出て様々な人と関わる過ごし方に変わるだろうけど、
それはそれで映画にはなりにくいだろうから、いい終わり方だったなと思う。

6才のボクが、大人になるまで。
監督:リチャード・リンクレイター
出演者:エラー・コルトレーン、 パトリシア・アークエット、 イーサン・ホーク、 ローレライ・リンクレイター、 マルコ・ペレラ
収録時間:165分
レンタル開始日:2015-08-05



2015.08.09, 16:07 / ☆☆☆☆☆
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