2014.04.14

偽りなき者

勤めていた小学校が廃校になり、幼稚園の先生となったルーカス。
物静かで優しい彼は、子ども達にも大人気だった。
しかしそれが仇となり、親友の娘に悪い作り話をされて、冤罪で変質者と決め付けられてしまう。

怖かった。

どこに行っても知り合いというような小さい町での出来事。
幼稚園児の作り話をみんなが信じ、大の大人の言うことを誰も信じない。
勝手に決め付けられ、バイ菌扱いどころか殺されかけてしまう。

ルーカスが強く主張しないので、信じてしまったという点もあると思う。
釈放されたなら無罪が認められたと声を大にすればいいのに、コソコソする。
それがますます犯罪者扱いされる要因になったと思うけど・・・。

幼稚園の園長が女性だったというのも、歪んだ性愛への嫌悪を増長させたかもしれない。
この人が何も調べずに決め付けたせいでこんなことになったわけで、こいつリーダーの素質なし!
で、それが町中に広まり、町中が敵になってしまう怖さ。

クララのほうも、嘘をついたのは最初の一回だけなのに、誘導尋問をされて頷いてしまう。
自分でも訳の分からないことになってしまったと不安がる。
周りの大人はクララの言うことにも聞く耳を持たず、ルーカスを殴っていく。

もう訳が分からない。
証人がいないということが、こんなに難しい状況になってしまうのか。

1年後になる前にどうやって町の人たちが変わっていったのかを見たかった。
そこがないから、逆に町の人々の変わりようが怖い。

偽りなき者
監督:トマス・ヴィンターベア
出演者:マッツ・ミケルセン、 トマス・ボー・ラーセン、 アニカ・ヴィタコプ、 ラセ・フォーゲルストラム
収録時間:115分
レンタル開始日:2013-10-04



2014.04.14, 21:12 / ☆☆☆
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