こども展
六本木ヒルズでやってる『こども展』を見に行った。
子どもが描いた絵ではなく、画家が描いた子ども。
19世紀の絵が中心で、モネやピカソなど錚々たる顔ぶれ。
昔は写真が一般的じゃないから、子どもの姿を世に残す方法は絵画。
そう思うと、画家が自分の子どもを描くのは、親バカとも言え、微笑ましくもある。
しかし、子どもの側からしてみれば、モデルになるということは苦痛でもあったらしい。
学校が休めたことが嬉しかったとかいう感想もあったけど。
画家の子や孫がまだ生きていて、映像でそういう話をしていたのが、
絵画の時代と今がつながった気がして、興味深かった。
写真ができてからも、写真は一般人向けで、絵画は富裕層のみができる贅沢という扱いだったらしい。
ドレスアップした子どもが多く描かれているのはそういう事情もあるようだ。
自分に子どもができたら、絵画で残してみようと思うかな。
やってみたいな。
トゥ・ザ・ワンダー
マリーナは、夫が浮気で出て行って以降、シングルマザーとして娘を育てつつ恋人ニールと同棲していた。
3人でアメリカに渡って生活するが、娘はパリの友だちが恋しくて帰国。
2人での生活を続けるが、ニールが元恋人の女性の元へ行ってしまってから、残されたマリーナは狂う。
詩の朗読に映像を乗せたような構成で、非常にふわふわとしている。
フランス映画かと思ったらアメリカでビックリした。
マリーナが、無邪気でかわいらしい女性といった印象から、めんどくさくて鬱陶しい女性に変わる。
大事なものを失って鬱状態になっていたんだろうけど、魅力はなくなっている。
元恋人に遭遇してそちらに惹かれてしまうこととか、浮気されて精神的にやられてしまうこととか、
子どもを介して仲良くしていた二人が、子どもが去ってギクシャクするところとか、
きっと人生のうちでよくあるんだよねと思わせる題材を、淡々と描いている。
決着のないまま、その感情の中で漂っているようで、それが人生だといわんばかり。