キャズム
後編のメモである。
前回書き忘れていたが、この本ね。
理論がわかっていても、実践できないのは、
ハイリスク・ローデータの状況下で判断できないからである。
そういった場面で必要なのは、
数値的な分析ではなく、情報に基づく直観である。
良いことを言ってくれた^^
私も分析し続けるよりも、ある程度の情報がたまったら、
あとは直観に従うほうなので、読んでて嬉しかった。
で、情報の集め方が問題なわけだが、
仮説をいくらひねっても意味がなく、必要なのは実際のデータ。
考えられるシナリオを次の点で評価し、検証する。
そして、委員会を設けて、どの道に進むかを決めるのだ。
– ターゲット・カスタマー
– 購入の必然性
– ホールプロダクト
– 競争相手
– パートナーと提携企業
– 販売チャネル
– 価格設定
– 企業のポジショニング
– 次なるターゲット・カスタマー
プロダクトの段階には4段階あり、
テクノロジー・ライフサイクルとの関連が強い。
– コアプロダクト(仕様最低限)
– 期待プロダクト(たぶんこの機能はあるだろうなってもの)
– 拡張プロダクト(付属品もセット)
– 理想プロダクト(理想の製品)
実利主義者が必要としているのはホールプロダクトなので、
コアプロダクトを抑えたら、さっさとプロダクトを次の段階へ進めるべき。
ホールプロダクトを短期間で作り上げるために、戦術的提携関係を構築すべし。
社内勢力よりも顧客の判断のほうを信じるべし。
競合がいなかったら、競争相手を作らなければならない。
それは競合会社ではなくて、代替手段かもしれない。
そして、その中から選ばれるようにならなければならない。
競争力を高めるポジショニングを考えると、
テクノロジー⇒製品という変化の後で、キャズムを超えることになり、
その次は、市場⇒企業という変化に乗らなければならない。
ポジショニングは、
充分に短いメッセージで製品を説明すること、
マーケットシェアや提携企業などの裏付けデータを用意すること、
テクノロジーではなくてビジネスを顧客へ伝達することで、築く。
あとは販売チャネルをガンバレ。
市場で製品の浸透を加速する販売チャネルを用意し、
マーケットリーダーの販売価格を設定する。
キャズムを超えたら、
いつまでもビジョナリー向けの研究開発や営業を続けていてはいけない。
で、読み終えてみての感想は・・・
知ってて損はないけど、知ったからといって成功するわけではない。
ということかな。。
ついでに言えば、最後の章に出てきたけど、
こういう理論を実践に移すときには、社員の性質が最も重要だと思う。
ストックオプションのために会社にしがみついてる人がいるけど、
それはやり方が間違っていたということだ。