2020.02.02

西穂独標

金曜の夜に毎日あるぺん号に乗り、新穂高へ。
赤岳鉱泉でアイスキャンディフェスティバルをやってる影響か、
美濃戸口に行く人が大半だった。

朝8:15に到着のはずが、7:15に到着して途方に暮れる。
ロープウェイの開始は9:00で、8:45にならないと開きもしない。

バスで少し下のトイレがある建物まで送ってくれて、そこで待つ。
トイレがあるだけで、特に座れる場所もないが、荷物を準備。

8時過ぎにロープウェイまで戻ったが、まだ並んでなくて一番。
そのままオープンまで待って、切符を買ったら、
もう乗車の列には中国人の大群がいた。

チケットを買ってから並べってアナウンス、中国語でもやった方がいいね。
後から来たツアーガイドがチケットを配ってた。

2番目のロープウェイで出発。
途中で乗り換えて、次は二階建てなので、一気に乗れた。

ロープウェイから降りて、登山口という表示のある方へ進む。
観光の人も途中まで同じ道だから、西穂高岳の看板が出てくるまで不安だった。

曇ってて、雪も舞っていて、景色は全然見えない。
林道をひたすら進む。

アイゼンをつけてなかったが、雪がフカフカなので行けた。
最後の方で結構傾斜があるところでは、アイゼンをつけるか悩んだが、
結局キックステップで行けた。
ただ、帰りは絶対アイゼンつけようと思った。

西穂山荘に到着し、チェックイン。
今日は視界が悪くて、明日は晴れるけど風は強いとのことだった。
行動予定は、2日とも独標までって伝えた。

部屋は女性7人部屋で、一番乗り。
独標から帰ってきて人は増えてたが、結局5人だった。
バスで一緒だった方と、あとは3人組。

洗面用具やダウン、チェーンスパイク、スニーカーをデポ。
ヘルメットやピッケルを用意して、11時ごろから独標へ。

日帰りで独標に行くと言ってた人もいたし、トレースはあると信じて。

最初の坂を登ったら、もう白い世界。
竹のポールがあるので、それがちゃんと見えてれば大丈夫。
間隔が広いところでも次のポールまでは見えていたので進む。

周りの景色は、相変わらず見えない。
雪がフカフカで、足跡を辿っているつもりが、時々深く沈む。
慎重に歩かないといけなかった。

丸山まではあっさり到着。
ただ、雪がフカフカすぎて看板のところまで行くのが怖くて、
ちょっと遠目から写真を撮っておしまい。

先を急ぐ。

相変わらずフカフカの雪と、白い世界。
ポールを頼りに、足跡らしきものを探しながら歩く。

突然、雪を踏み抜いて、ズボッと埋まった。
胸の高さまで、穴に落ちた。

出られないかと焦ったが、反対側を向いたら腰ほどの高さだったので、
雪面に体を転がすようにして脱出。
アイゼンにはたくさんの草が絡まっていた。

焦ったー。

そこからは斜面。
もうほとんどトレースらしきものもなく、フカフカの雪を踏みつけて進む。
ワカンをつけた方がいいのか悩みながら歩いてたら、斜面は終わった。

前方を歩いてた人たちとの距離も縮まってきていた。
ポールはなくなり、でも稜線は細くなったので方角はわかる。

そこで渋滞のように4,5人ほど溜まってて、何事かと思った。
2人組が引き返すことを決めたようで、すれ違いの溜まり場だった。
その2人組は軽装だったので、引き返す判断はよくわかる。

他の人は様子見のようだったので、ひとまず抜かさせてもらった。

途中で大きく一歩下に出るところがあって、
そこから先が独標の革新のようだった。

その先に1人、登りかけている人がいたが、動かない。
しばらく後ろで待っていたが、そのまま動かない。
そしたら、先に行け、と。

それならもう一歩足を上にしてほしいと話して、すれ違わせてもらった。
その結果、私が先頭になってしまった。

違う、予定外。

ピッケルを刺して、氷に刺さったら足を上げる。
たまに岩に当たってしまったときは刺さらないので、何度か打ち込んだ。
足も同様に、氷に刺さって安定したら、歩を進める。

しかも、フカフカの雪はここでも積もっていて、
雪をある程度払ってからピッケルを刺さないと、ちゃんとかからなかった。

これは経験者じゃないと無理だと思った。

問題は、フカフカの雪にカバーされて、道が全くわからないこと。
事前に見ていた情報で、左から入って、途中で右に行くとは知ってた。
そのつもりで行ったら、フカフカの雪の先が崖っぽくてなんか違う。

立ち止まっていたら、後ろから声がした。
最後に抜かしたおっさんが道を知ってたのだ。

そこでまた順番交代で、おっさんが先頭、その後に少し開けて私。
鎖を過ぎて、直登したら独標の柱が見えてホッとした。

意外にも風は弱かったので、しばらく景色が見えないか待った。
その間に、おっさんは松本在住でしょっちゅう山頂まで行ってると聞いた。

すれ違うときに滑落が多いとか、
コンディションによっては初心者が山頂に行けちゃう日があるとか、
なんかいろんな話をしてくれた。

寒くなってきて、景色は白いままだったので下山。
フカフカ雪は、下りは歩きやすいかも。

サクサク進んで、丸山、山荘と戻ってきた。
途中で1人だけ、登る人とすれ違った。

山荘に戻ったら、途中で引き返した方々がいた。
やっぱり様子を見て、それでやめたそうだ。

おっさんと食堂でおしるこを食べて、
あそこの山がどうって話を聞いて、私は部屋に戻った。
おっさんは日帰り予定だったが、翌日が晴れと聞いて宿泊に変えたらしい。

部屋で着替えて、同じ部屋の方々とおしゃべりして、17時半から夕食。
ここでも同部屋のソロの方と、おっさんと、同じテーブル。
なんだかんだおしゃべりしてたな。

思えば、サンセットを気にもしなかった。
見えなかったのかな。

19時くらいに就寝。

1時くらいから何回か起きたけど、そこまでは熟睡。
6時間熟睡すれば充分だろう。

5時に部屋の電気がついて、着替えと荷物整理。
5時半から朝食。

食べ終わって装備を整えて、朝焼けを見たり。
快晴で星が見えて、風もそれほど強くなく、テンション上がる。

昨日のおっさんは山頂まで一緒に行く人を探してるのか、
ずっと玄関に座っててちょっとうざかった。
私は行かないって言ったのに、一緒に行く気になっててイヤ。

デポする荷物もまとめて外に置き、
6:50のサンライズを見て、写真を撮る。
赤く焼けた景色がいい。

そのまま稜線からも見たいと思い、出発。
たくさんの人が行ったようで、トレースもバッチリ。
雪もしまってて歩くとキュッキュッと音がするくらい歩きやすい。

立ち止まっては写真を撮り、立ち止まっては写真を撮り。
丸山もちゃんと看板のところまで近づけた。

そこからの坂もトレースがあって歩きやすいが、
景色がよく見える分だけ、急な斜面であることもよくわかり、気持ちが疲れる。
風も昨日より強い気がした。
山荘の天気予報は合ってたな。

独標のところではすれ違いが発生するほどに人が多かった。
慣れてない人も多くて、見てるとなかなか怖かった。

雪がしまってるのと、ルートがはっきりわかるので、昨日よりずっと楽。
アイゼンとピッケルをしっかり刺さないといけないのは同じ。

集団が降りてくる合間に登って、独標到着。
景色がバッチリ見えて良かった。

遠くから声がして、見たらおっさんが独標の向こう側に降りてた。
とっとと先に行ってくれたと思ったのに、うざい。
あまりに大声でこっち来いってうるさいから、
一度大声で行かない!って返して、あとは無視した。

しばらく写真を撮って、撮ってもらって、下山。

やっぱり景色がいいと、気分いい。
樹氷もキレイ。

何回も立ち止まりながら、惜しみつつ、下山。
降りたところで同じ部屋のソロの方と再会。
独標までは行かなかったが、下から見てたらしい。
聞けば雪山は初めてとのことだったので、それなら丸山までが正解か。

デポしてた荷物を回収し、荷物を片付けつつ、おしるこを食べる。
同じ部屋のソロの方とFacebookを交換して一旦バイバイ。

10時ごろに下山開始。
登ってくる人が多かった。

ロープウェイで下り、途中駅の温泉に寄ろうと思ったが、
洗い場がないということでやめた。
帽子で変になってる髪の毛を、洗って直したいのだ。

ロープウェイで下まで降りて、バスまで2時間。
どうしようとウロウロしてたら、日帰り温泉の看板を発見。
洗い場があるか確認して、ちゃんとあるってことだったので入った。

洗い場もあったし、温泉はぬるめで良かったし、
空いててドライヤーもちゃんと使えたし、かなり良かった。
もしまた西穂に来ることがあったら、ここ使おう。

ロープウェイ駅でランチにスタミナ丼を食べて、バスに乗った。
いい時間の使い方ができて満足。

バスは新穂高から美濃戸口に行ってから、八王子、新宿。
渋滞もなさそうでいい感じだ。


2020.02.02, 19:21 / ハイキング登山
西穂独標 はコメントを受け付けていません