2011.07.21
チリ落盤事故の奇跡と真実
33人 チリ落盤事故の奇跡と真実
著: マヌエル・ピノ・トロ
まだ記憶に新しい、チリ落盤事故の話。
救出の日から、まだ1年も経っていないのか。
地上で何が行われていたか、ということが中心なので、
地下がどのような状態だったのかは、少しインタビューが掲載されているだけである。
なんというか、感動ドラマなんかじゃなくて、現実なんだなって思った。
700m の地面を隔てて、33人の命がある。
見捨てるわけにはいかないが、自分の力でどうにかなる問題じゃない。
鉱山の労働環境の悪さはわかっていても、誰が悪いとか責めてる場合じゃない。
非力な人間に、何をすることができるか。
できるかどうかわからないことに対して、全力で真面目に取り組まなければ道は拓けない。
ただ祈るしかないもどかしい状態。
長い間ずっと地道に努力し続けてきた人たちがいたからこそ、地上に戻ってくることができた。
感動のシーンなんて、ほんの一瞬だったんだろうな。