生誕100年 ジャクソン・ポロック展
JACKSON POLLOCK
A CENTENNIAL RETROSPECTIVE
生誕100年 ジャクソン・ポロック展 @東京国立近代美術館
http://pollock100.com/
好きな画家を挙げるとしたら、ジャクソン・ポロックとクリスチャン・ラッセン。(対極?)
というくらい、ジャクソン・ポロックの絵が好きだ。
以前アメリカかどっかの美術館でたまたま見かけて、
しばらく絵の前を動けなくなったのがキッカケ。
そこで名前だけメモっておいて、その後に、
http://www.jacksonpollock.org/ こんなページを見つけたり、
『ポロック 2人だけのアトリエ』を観たりした。
抽象画の良さがわかったのは、ジャクソン・ポロックが初めてかもしれない。
そのあとで、ジミー大西とかもスゴイなと思うようになったし、
ついこの前見た『バスキアのすべて』のバスキアの絵も良かった。
色と形が、心の深いところに直接訴えかけてくる。
何がどう良いのか、頭で考えてもわからないんだけど、刺さるのだ。
マネして描こうと思っても絶対にできない。
真っ直ぐな直線とか、なめらかな曲線とか、そういうのじゃない。
ただ震えた線なわけでもないし、ただガタガタした線なわけでもない。
でも、色も形も、全体のバランスが素晴らしい。
細かいところを作り込んでいくのではなくて、常に全体を見ながら描いている。
そう予想して次の絵へと進んでいくと、落書きのようなスケッチ画が展示されており、
そして描いている姿がスクリーンに映し出されていて、少し謎が解ける。
やっぱり全体を見ながら形を整え、色を足し、バランスを取っているように見える。
そして、気にいらなかったら消してやり直している。
映画で見た姿ではあるが、もう一度見て、やはり繊細な作業をしていると思った。
絵具をたたきつけたり流したリ、偶然に任せているように見えて、全部コントロールしている。
素晴らしい。
やっぱり中盤の最盛期の絵が一番好きだ。
絵の前から動けなくなる。
後期の下塗りなしで黒だけで描いたものも、アートな書道のようで、おもしろい。
昨今の書道アートもここから来てるんじゃないか?って思ったりする。
欲しいって思ったけど、ポストカードのサイズじゃ物足りなくて、
やっぱり美術館で大きな作品を見るのがいいんだな、と思った。
ついでに所蔵作品展も見たけど、ジャクソン・ポロックの没後10年くらいの絵で、
明らかに影響を受けてるなっていう画風のものがあって、あぁ・・・って残念な気持ちになった。
ジャクソン・ポロックがピカソを前に悩んだように、彼らも悩んだのかな。