僕たちは世界を変えることができない
医大生のコウタたち3人は、授業にもバイトにも熱中できず、
何か夢中になれるものはないかと、もがいていた。
あるときイベントでチャラ男のホンダ君と出会い、彼も同じく夢中になれるものを探していると知る。
そして郵便局でたまたま見かけた「カンボジアに学校を建てる」ことを目標とし、
おもしろそうだと集まった仲間と資金集めに奔走する。
大学生のときに夢中になれるものがなかったらツライだろうなって思う。
もちろん学業に夢中になれればそれはとっても良いことなんだけど、
どうにもそれだけじゃ足りないと思ってしまう。
自分の場合は高校の放送委員会と大学の放送研究会があったからこそ、
いろいろ経験できたし、楽しめた。
学校を建てるという目標って難しい。
自分たちで行って、肉体労働をして建てるのならば、実感は湧くだろう。
だけど、この映画の場合は、資金集めをするのであって、実際に作るのは別の話。
お金が目的になってしまうと、サークルの目的がお金を稼ぐことになってしまって、
そんなサークルって何?って疑問だ。
実際の話ってことは、イベントサークルが資金集めをしていて、その用途が学校建設なわけだ。
目的がわからなくなってサークルが分裂しそうになるのも仕方ないと思える。
だけど、実際にカンボジアを訪れて、いろいろなことを感じた4人。
感じすぎて、余計にわからなくなっちゃったりとか、リアル。
私もカンボジアには行ったけど、キリングフィールドとか行ってないし、
ホントに今のカンボジアを観光しただけだったから、申し訳ないなと思った。
もし見に行ってたら、彼らのようにどうしていいかわからなくなったかもしれないけど。
カンボジアの少年少女の笑顔が素敵すぎて眩しかった。
栄養が足りてなくて身体が小さいってこともあるんだろうけど、
小柄で目が大きい子が多くて、そして無邪気な満面の笑みをくれるのだ。
この子たちを助けたいというより、幸せになってほしいと思う。
自分の力のなさとか、カンボジアの歴史とか現状とか、
考えさせられることが多くて、なかなか良い映画だった。
またカンボジアに行きたいなって思った。