2006.11.06

グッドナイト・ムーン

二人の子どもがいる離婚した家庭。
父親は新しい恋人ができたが、彼女は若くて子育て経験ゼロ。
子どもにも気に入られず、母親とも合わず。

そんな状態であっても、
二人の子どもは父親・母親の両方から愛され、どちらにも行き来する。
だから、父親・母親・若い母親と、3人の親がいるような・・。

離婚しても親は親として顔をあわせるわけだが、
愛はなくても友情はあるような、微妙な元夫婦の関係が、新鮮だった。

子どもを奪われたくない元妻ジャッキー、
嫌われつつも父親が愛する子どもと、何とか仲良くなりたい恋人イザベル。
この元妻と恋人の間は、子どもや夫との関係もあり、
なかなか性格を理解しあえぬまま、しばらく交流が続いていた。

こういった親子・夫婦・恋人との微妙な関係がテーマかと思ったら大間違い。
それが前半の話で、ちょっと嫌な、どうしたらいいかわからない感情で見ていたが
後半は、ずっと泣いた。だいぶ泣いた。
 
(以下完全にネタバレ)


 
 
実は母親(元妻)ジャッキーは、癌だったのだ。
家族に話しておくようにと言われつつも、話せずに入院までし、
いさかいの中で最初にこのことを告げた相手は、イザベルだった。

それからは、死の気配がありながら、
イザベルとジャッキーは次第に打ち解けていき、
子どもたちも若いイザベルを流行最先端のお姉さんとして受け入れていく。

でも、死の気配がずっとつきまとうのである。
子どもたちも、イザベルも、父親も、みんなそれをわかっているのである。

その空気になってから、涙。

写真家であるイザベルが、家族の写真を撮りだしてから、
その静止画となる笑顔が切なすぎて、涙。

笑顔の写真って、近い死を知っている笑顔って、つらすぎる。
 
というわけで、だいぶ内容を書いてしまったけど、
ゴチャゴチャした部分の人間関係ではなくて、後半が良いのだ。
子どもたち(特に弟くん)はかわいいし、母親たちも、父親も、良いのだ。


2006.11.06, 00:36 / ☆☆☆☆☆

3 Responses to “グッドナイト・ムーン”

  1. shs より:

    これ、、、泣きますよね。。嫌な感じじゃなくて。またみんな演技うまいんだよね。

  2. なかめぐ より:

    ほんと、こんなに泣ける映画とは思わなかったよ。

  3. なかめぐ より:

    あまりに印象的だったので
    『Ain’t No Mountain High Enough』をiTunesで買ってしまった。