Joel on Software
会社の大掃除で本棚を整理した際に、
賢い人におもしろい本はどれか聞いてみて、
休み中に読もうと借りてきていた。
http://www.joelonsoftware.com/
というサイトの記事を本としてまとめたもの。
ソフトウェア開発に必要なこと、経験則から言えることを、
こういう場合はこう考えがちだけど、こういう点があるよね、
といったように、まとめてある。
おおざっぱにいえば、
実際のプログラミングで起きること、気をつけるべきこと、
プログラマを採用をするときに気にすべきこと、
ビジネス上の立ち位置と取るべき戦略についてなど。
こうおおざっぱに書くと、よくある本みたいだけど、
以下のような実際の事例が具体的に書かれているのだ。
仕様書の重要性やら誰が書いたらいいか、
デイリービルドの重要性、
バグ修正のプロセス、
UnixとWindowsのプログラムスタイル・考え方の違い、
テスタの重要性、
タスク切り替えが頻繁に起こる状態の非効率性、
今のプログラムがヘボだからって全て書き直そうとすることの愚かさ、
コモディティ化をするという戦略、独占するという戦略、
競合から乗り換えさせるために必要になる開発。
・・・
内容は多岐に渡っているが、
どれも理解できる場面であり、なかなか興味深かった。
SIerじゃなくて、ソフトウェア開発。
特定の誰かのためのプログラムじゃなくて、
いろんな人が使うプログラムのための本なのだ。
日本にはそういう事業をしている会社が少ないから、
もしかしたら実際に役立たないと感じる人もいるかもしれないけど、
そういう会社で働いているからこそ実感を得られた点もあったと思う。
この本に書かれていることは、
マネジメントまで含めて興味があった。
やっぱりソフトウェアの分野で仕事していたい。
この本を薦めてくれた人が昔から在籍してることもあるだろうが、
弊社は幸いジョエルテストの半分くらいはOKなようだ。
ビジネスとソフトウェアの間を繋ぐ稀有な本だよね。本の内容は説得力にあふれてるけど、そのやり方が必ずしも意図した通りに機能しないのがソフトウェア開発の難しいところなんじゃないかな。
小さい会社にいると、仕組みとか方法とかはそれなりに変えられる気がしますが、担当者の力量による差が莫大なために結局機能しなかったり・・・。