2006.08.30

乗馬の想い出

いちばん楽しみにしていったのが乗馬。
今でもまだパッと感覚が蘇り、ボーっとしてしまうくらいだ。

駆け足になったときの弾む足音、帽子が飛ばされるほどの風、
鞍にあたるお尻の痛さと、落ちないようにギュッと鞍につかまる手の痛さ。
横を走る仲間の馬。そして後ろから駆けてくる仲間たちの笑い声。
これら全てがセットで、モンゴルの乗馬だった。
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初日の後半から最終日まで同じ馬で、とても言うことを聞く馬だったので、
引かれることもなく自由に行動させてもらえたが、最初に走ったのは2日目の午後だった。

そろそろ走っていい?ってことになって、ちょっと強めにお腹を蹴ったら早足になってくれた。
でもそこでガイドのおとうちゃんに止められて、またテクテク歩くのだった。
前のグループで落馬が多かったそうで、安全第一を徹底しているようだった。
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3日目になり、もう馬にもすっかり慣れた。昨日早足になったことを覚えているのか、
平らな草原に出たときに、馬が早足になることも多かった。
そこで「チョー!」という掛け声とともにお腹を強く蹴ったら、足音が変わり、駆け足になってくれた!!

それからは馬も走っていいんだってことがわかったのか、
地面が平らなところに出るたびに早足になり、
後ろから足音が聞こえてくると負けじと早足になり、先頭の馬と並ぶと早足になっていた。
「やっぱ走りたいよね!!」(・・・と、馬と会話)
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またおとうちゃんに止められないか様子を窺いながらも、
平らな草原に出るたび「走りたい?」「そろそろ行っちゃう?」と馬と相談し、
「よっしゃ行っとこ!」とお腹をドンと蹴って合図を出し、「チョー!!」という掛け声とともにまた蹴る。

すると、走りたがりの他の馬と一緒に、競争するようにダッシュ!!
小刻みだった足音が、ダダッ・ダダッとリズムよく変わる瞬間が、爽快♪

たまに行き過ぎたり道を反れたり、「ゆっくりー!ゆっくりー!」と止められたりもしたけど、
草原のデコボコ具合を見て「ここなら走れる?」と馬と相談して、やっぱりたくさん走った。

最終日の4日目は2時間ほどしか乗馬の時間がなかったので、
途中でUターン。グイッと方向転換した途端、急に寂しさがこみあげてきた。

乗馬の4日間、トゥルと、乗馬ガイドのイギー・バギー、バトラー、
バスカ、バトイック、おとうちゃんと一緒にいた。
時間が経つにつれ、彼らと私たちが「仲間」になっていった。
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乗馬のときにずっと綱を引かれていたメンバーを見ていても、
「引く・引っ張られる」だったのが「一緒に歩く・遊ぶ・走る」になっていた。
ガイドとお客さんじゃなくて、友達になっていった。

もちろん彼らがガイドの顔を見せるとき、乗馬のときには、ものすごく信頼していた。
でも馬を下りると、彼らも無邪気な少年・青年だった。
わたしも彼らと水鉄砲や追いかけっこで遊んでヘトヘトになったりした。
どうやってあれだけコミュニケーションをとっていたかわからないけど、
モンゴル語だろうと日本語だろうと関係なく、楽しもうという心だけは通じていたんだと思う。
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ガイドの彼らと心が通じること、馬と心が通じること、
心と心のふれあいをメンバーみんなで味わえたことが最高の思い出だ。
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2006.08.30, 22:28 / 2006.08: モンゴル, 地球探検隊
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