2012.11.25

旅に出ろ!

旅に出ろ!―ヴァガボンディング・ガイド

著: ロルフ・ボッツ
監訳: ロバート・ハリス

旅から何を得ることができるのか?
心の充足感は、どうやって得られるのか?

ただの観光ではない旅を経験した者ならば、うなずける内容だろう。

必要なお金はどのくらいか、どうやってお金をためるか、そんな具体的な内容も含まれる。
もちろん、仕事なんかしなくていい、なんて投げやりなスタンスじゃない。

観光地では地元にお金を落としたほうがいいし、
ローカルな人々が生活する場所では、そこの流儀に従って新しい経験をしたほうが楽しい。
お金を恵んでやる、なんて態度は失礼にあたるだろう。

そこに生きる人がどう生きるのか、それを意識しながら、まっさらな気持ちで向き合えばいいのだ。
自分がされたらイヤなことはしない。

そういった心構えや、それにより得られるであろう経験について、わかりやすい言葉で語られる。

具体的な場所をイメージした話ではないので、自分の行きたい場所を思い描ける。
そして、自分が旅に出ることをイメージし、ワクワクするのだ。

イメージと現実が違うことだって多々ある。
でも、イメージと現実が合致することを確認しに、遠くまで出かけるわけではない。
それが目的ならば、ガッカリして二度と旅なんかしたくないと思うだろうけど。

あるがままを自分が受け入れられるか、そこで自分が何を感じるのか。
何か正解があるわけでもないし、違いを知ったところで偉いわけではないだろう。

でも、少なくとも私にとっては、そこに意味があるように思う。
一人で行くときは、特に。

本当に必要なものが何か、まっさらな状態だからこそ見えてくる。
旅を追体験しているような、非常にワクワクする本だった。


2012.11.25, 20:45 /
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