2016.12.31
MERU
コンラッド、ジミー、レナンの3人がヒマラヤのメルーに挑むドキュメンタリー。
誰も登頂したことがないというシャークスフィンと呼ばれる断崖絶壁を、3人で登る。
アイスクライミング、ロッククライミングなどいろんな技術が必要とされ、それだけ道具も多い。
無茶をする若者のストーリーではなく、熟練したクライマーの冷静な挑戦である。
それがまたイイ。
レナンの怪我からの復帰の速さや、ジミーが雪崩で奇跡的に助かったことなど、さまざまなドラマがある。
今これをやった場合とやらない場合でどう後悔するか・・・それを天秤にかけて行動する。
守るべき家族がいて、絶対に生きて帰ると決めている。
それが重く心にあるから、母親が亡くなったときに行こうって思ったという心境の変化も理解できる。
ジミーは映画監督でもあり、撮影まで自分たちで行っているというのがスゴイ。
空撮の部分は誰かクルーがいたんだろうけど、それ以外の場面なんて、普通は見ることができない。
ジミーが映ってるときはレナンが撮っているんだろう。
極限としか言いようがない状況下での、ユーモアのある発言が楽しい。
リアルな怖さ、リアルな美しさが響く。
本当に良い映画だった。