2015.07.26

21世紀の自由論: 「優しいリアリズム」の時代へ

21世紀の自由論: 「優しいリアリズム」の時代へ (佐々木俊尚)

会社の関係もあるし、気になるので買って読んだ。
思ったよりも難しい内容だった。

戦争や学生運動などの歴史から始まる。
何が善で何が悪かというのは、双方の立場に立ってみると入れ替わることもあり、絶対的なものではない。

自由に生きたいと思っても、それができるのは実力があって整った環境にいる限られた者だけ。
できない者が何とかしようとしてモガいて、活動が起きていた。

技術の進歩・インターネットの普及により、昔と違って個の力が強くなってしまっている。
このことは、パンドラの箱が開くと表現されている。

個が手に入れられる情報量が格段に多くなり、自分で判断しないといけない事象も増えている。
今いる環境を何とかしようとしても、見える世界があまりにも大きいので、行動できない人が大勢いる。

少子高齢化の影響もあって年金にも頼れず、
さらに個が情報を持ったがために、政府を無条件に信じることはできなくなった結果、
政府が守ってくれるという安心感はなくなり、自由を得ようとしても自力ではできず、孤立感が強まっている。

そこで信じられるものが欲しくて、宗教に帰る人もいる。

混沌として予測不可能なのが、現代社会。

何かに極端になることは難しいので、どちらにでも振れることができるよう、柔らかい生き方をしよう。
あえてグレーゾーンを認めて、そこでのリスクマネジメントを考えよう。
ネット世界をうまく活用しよう。
そこで発生するコミュニティから自分に合った空間をうまく渡り歩いていこう。

それが現代の自由な生き方なのではないだろうか?

っていうのが、かなり自分の解釈を入れた概要なんだけど、実際には違うかもしれない。

それだけ濃い本であったことは確か。

 


2015.07.26, 14:36 /
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