2011.02.08
ハビビな人々
ハビビな人々
アジア、イスラムの「お金がなくても人生を楽しむ」方法
著: 中山茂大
著者がアジアからアラブ圏まで西へ旅行したときに、
出会ったこと、思ったことをいろいろ。
アジア・イスラムの異国情緒を少しずつ切り取った感じ。
前に読んだドキュメンタリーを作ってる人の本と違って、深く入り込まない。
普通の観光客と同じく、ちらっと見て、ビビってやめる感じ。
ボッタくられた、ホテルが汚い、物乞いがいる、
接客がよくない、マジメに働かない。
その裏側には、いくらマジメに働いても階級が決められていたり、
乗り越えられない貧富の差があったりするんじゃないか、ということがテーマ。
ハビビとは最愛の人という意味である。
著者はハビビな人々という言葉を、身内を重んじる人々という意味で使っている。
他人に良いサービスをするくらいなら、身内に良いサービスを・・・という考え方。
だからマジメに接客しないし、他人から物をもらうのは当然のこと。
そうやって身近な誰かの為に生きているから、幸せそうなんじゃないか、と。
確かに、日本の都市部のように、他人に囲まれて孤立して生きるのとは世界が違う。
それが全てじゃないだろうけど、一理あるかもな、とは思う。