2007.09.22

星野道夫

星野道夫メモリアル特別企画
「星のような物語」

大きく大きく引き伸ばされた写真の中で、生きていた。
本などの小さい写真で見るのとは違う迫力があって、
目の前に広がる光景に圧倒された。

一枚一枚に決定的な素敵な表情や仕草が切り取られていて、
動物というより、感情を持って生きている仲間。

実際に行っても何時間も何日も何年もかけて待たないと、
きっと見られないであろう瞬間を、伝えてもらった。
実際に行って見る場合と違うのは、風・音・匂い・空気、だろうな。

人間も動物も、同じ時を、同じ環境で、生きている。
どちらが支配するものでもないし、
弱肉強食、食物連鎖以上の力関係があることは、自然じゃない。
 
 
わざわざ浅草まで行くことに躊躇はあったけど、行ってよかった。

どうも今、特に仕事のほうを頑張ろうと思うと、
誰かに勝つとか、他者より自分を目立たせるとか、
そういうところに力を注げないといけないことには気づいている。

争いごとは嫌いだし、嫌いなことは苦手だし、苦手なことはできない。
できるようになる努力も、合わない。

自然のなかに入って行って、大昔から脈々と続く流れの中で過ごすこと。
それが難しい。
飛び込んでいって、果たして生きていけるのか?
生きていく手段があったとしたら、今のこの生活を置き去りにできるだろうか?

どうやら星野道夫は26歳で転身したようだ。
特にマネをしようとは思わないが、
動こうと思えば、私だって動けるはずなのに、それができない。
単身で飛び込むほどの勇気もないし、寂しさを克服できる気もしない。

都会から離れて自然と共に過ごすこと、その過ごす時間を持つこと。
それができれば、少しずつ、心が充実していく気がしている。
擦れた心が、少しは戻る気がしている。
もちろん、満たされない飢えた部分は残るだろうけど。
 
 
この展示会を見る前に、探検隊オフィスに行った。
つまりは、昨日書いたままの行動をしていたわけだ。
隊員は誰も来てなくて、スタッフさんたちは静かに仕事をしていた。

久しぶりの挨拶をして、誰々とツアーで一緒だったとか、飲んだとか、
そういう近況を隊長からひとしきり聞いた。
そして本題、アラスカのツアーの状況を聞いてみた。

もう自分の心は決まっていた。
昨日に少し盛り上がった気持ちは、今朝になっても消えることはなく、
むしろ年初の目標に掲げたことを思い出していた。

だから、状況を聞いて、申し込みペースが速いことを聞き、
その場ですぐに仮予約をして、確保してきた。
きっとそのまま申込金を振り込むだろう。

アラスカの地に行って、何が得られるのか、わからない。
そりゃわかっていたら、行かないけど。

自分の判断だけで動けることに関しては、
決めたことに対して、動くのは早い。
 


2007.09.22, 21:32 / 地球探検隊, 日々所感
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