Amplifier
1.使い方
- 結線確認
- つまみ(アッテネーター)が"∞"になっていることを確認
- 音の流れに従い,その順番通りに電源を入れる
- スイッチングノイズ(ブチっていう音)が入ってしまうため.電源を入れることで電流が流れる
- 順番を守らないと,音源の電流がいきなりスピーカーまでいってしまう
- その過程でアンプにより増幅されているわけであり,大きな電流がいきなり流れる
- 突然の大電流,そりゃ機材に悪いでしょ
- カチッと音がして,ランプ(プロテクションランプ)が消えるのを確認する
- 保護回路が働いていたのです
- 電源を入れたばかりの状態では,電流が不安定
- 少し時間を置いてアンプ内の回路が安定して動けるようになったら,ランプが消えます
- つまみ(アッテネーター)をゆっくり回し,だいたい10時方向に合わせる
- 完了
2.アンプの種類
- プリアンプ
低レベル信号を追加処理としてブーストさせる主要機能を持つアンプ(ミキサー,グラフィックイコライザーなど)
様々な大きさの小さい信号 → 整った小さい信号
- パワーアンプ
一般に'アンプ'と呼ばれるもの.電気信号を,スピーカーを動かすのに充分な大きさにする
整った小さい信号 → 整った大きい信号
- プリメインアンプ
上記の2つの役割を持ったもの.コンポのアンプなど.
3.アンプの仕組み(NFB)
ミキサーからスピーカーコードを通ってアンプまで音声信号が来るのだが,きれいなままの信号が来ることは難しい.世の中の電気・磁気,コードの抵抗など様々な原因により余計なものが混入してしまうためだ.それを解消する機能がNFB.
このように,入力信号を反転させ逆相にしたものと,入力信号そのままの形のものを,重ねる.すると,ひずみがなくなる.
4.アンプに関する用語
- アッテネーター
要は音量調節.アンプからスピーカーに送る電流にかける抵抗値を示している.
数値が0に近いと電気は流れやすい(音が大きい).∞〜0
- プロテクションランプ
アンプ内の電圧が不安定な間,点灯する.保護回路が働いている.
- 定格出力
長時間連続して取り出せるパワーの最大値.
出力はインピーダンス(Ω)によって変化する.
150ワットRMS@4Ω,220ワットRMS@2Ωと書いてあったら,4Ωが推奨インピーダンスで,2Ωが最小インピーダンス.負荷が2Ω以下だとアンプがオーバーヒートしてしまう可能性がある.
- 周波数特性
入力信号をどれだけ忠実に再現できるかを示したもの
可聴帯域全域(20Hz〜20kHz)を通してできるだけ平坦であるべき.+/−の差異で表される.
ギターアンプなどはその楽器の周波数が強調される
- 高調波歪み率(THD)
アンプが最大出力のとき,元の信号以外に高調波が生まれる.その率.
- 混変調歪み率(IMD)
60Hzと7000Hzの周波数がアンプに加わったとき,6940Hzと7060Hzの周波数が生まれる.そのような周波数の率.
- 入力感度
アンプが最大実効出力(定格出力)を得るために要する最小限の入力信号のレベルを示したもの
最大出力に達するために多くのアンプは入力レベルコントロールを内蔵している
- 保護回路
- ショート・プロテクション
- 高周波保護回路
無線電波を再生しようとするのを防ぐ保護回路
- 加熱プロテクション
- オン/オフ過電流プロテクション
アンプ内の電圧が安定するまでスピーカーに音を出さないようにしているもの
- DC検出回路
直流電流はスピーカーを一方向にのみ動かすため有害
- ヒューズ
- リミッター
信号が電圧の限度より大きいと歪みが生じるので,増幅される信号の量を限定する
5.注意点
- アンプを持つときは端子の接触部分に触れないこと
- アンプを長時間使うときは時々休ませること.熱くなってしまう.
6.補足
- BTL
アンプのブリッジ機能
アンプはA,Bと2チャンネルあるが,それを1チャンネル分として使い,2倍のパワーを出せるようになる.
裏面のスイッチを切り替え,A,Bチャンネルの++を,+−として結線する.