一人で飛行機に乗るのは初めてではない.ただ,旅の中でもっとも暇なのが,現地に着くまでの間である. 今回は中部国際空港(名古屋)から出発だったので,名古屋までの移動時間もヒマ.まぁ朝早かったので寝てればよかった.名古屋からホーチミンまでは,アメリカに行くよりだいぶ短くてラク.
そこからが問題で,そこでのトランジットに 3時間待つのでヒマ.さらに飛行機が遅れていて,1時間余計に待つので,さらにヒマ. 結局,暇なので早めの夕食をとることにした.海老春巻とジュースという簡単なものだが,そこで他のお客さんとしゃべった.ニュージーランドから来たゴツイ兄さんで,去年アンコールワットに行ったと言う.よかったよ〜とか聞いてたら,彼は時間になってしまったらしく,すぐに話し相手はいなくなった.
こうしたヒマな時間の使い方が下手なのかもしれない.PCがあれば何かしてただろうけど今回はPCなしだ.本だけじゃ4時間ももたないし,寝るにしても落ち着かないし….思い返せば,このトランジットが最もどうしていいかわからなかった時間だな.
予定より1時間遅れて夜21時ごろ,シェムリアップに到着.空港は体育館みたいなところで,天井で大きな扇風機がたくさん回っていた.「ゴーー!!!」という音が激しく鳴っていたのは,最初その扇風機の音かと思っていた. しかし,荷物を受け取って外が見える位置に来ると… スコール!!! 雨じゃん.中心街まではバイクで1ドルだったのだが,さすがに荷物を濡らしたくなかったので,車5ドルを選択. バイクの兄ちゃん達は雨やどりをしながら,客をとるのは諦め気味で,笑いながら客引きをしていた.楽しそうだ.
振り返ってみれば,これがこの旅の予定を決める重要な要素だった.
タクシードライバーの兄ちゃんは,前に日本人を乗せたときに日本語のメッセージカードを作ってもらったらしく,見せてくれた.ドライバーのバンディは良い人だよ,とか,車1日20ドルは相場価格だからOKだよ,ってことが書いてあった. 何を観光すると何ドル必要とか,どういった交通手段が適しているのかとか,自転車でまわろうと思ってるんだけど交通事情はどうかとか,いろいろと気になっていたことを質問した.彼の英語はわかりやすく,彼も私の英語をわかってくれる.そのことに安心した.
ホテルに到着したら,明日雇ってくれって言ってきた.1日20ドルは高いよなーと思ったので,明日は宿を探さなきゃいけないこと,エアチケットのリコンファームをしたいことなどを言って断わろうとした.そしたらそれ全部付き合うからさーみたいなことになり,とりあえず明日も来てもらうことにした.どこを廻ってもらったら20ドル相当なのかは,それから考えようと思った.
31℃でスコール.だけど,明日も車タクシーだし,冷房・ホットシャワー付きホテルに泊まってる.電気はブレーカーがすぐ落ちるので爪楊枝で固定してあるけど,スタッフが頑張ってくれたので触らなければ問題なし.軟弱で贅沢なスタートだ.
でもこれは,日本人の多いゲストハウスに泊まって自転車を借りて一人で観光するより,やたら英語を使うことになった点は勉強になってる.まーいいんじゃないの?
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